#125
パラグアイの美人サポーター万歳
■南米の2010年南アフリカＷ杯参加国は、予選上位からブラジル、チリ、パラグアイ、アルゼンチン、ウルグアイの５か国。この機会に参加国の試合と共に地理を再確認できるのもＷ杯の良いところだ。さて2002年の日韓共催時にフリーキックで得点する特異なＧＫチラベルでパラグアイという国を意識していたのだが、今回改めてその海のない国に注目した。
■地理に詳しくない人なら、「パラグアイ」と「ウルグアイ」はアフリカの「アルジェリア」と「ナイジェリア」のように似た名前の国として明確な区別をしないままほぼ同じ括りで捉えられているのではなかろうか。両国共に、サッカー大国でＷ杯の常連であるブラジルとアルゼンチンに挟まれている。（ペルーの攻撃的サッカーも好きだが今回は不触とする）
■グループリーグを突破してベスト16となった岡田ジャパンが、決勝トーナメント初戦で戦って敗れた相手国であり、準々決勝で無敵艦隊スペインに０－１で力負けしたあのパラグアイだ。（ウルグアイは１－１の末ＰＫ線でガーナを破り、準決勝ではグループリーグで日本と戦ったオランダと戦うことになっている）もちろん今回の話題は地理ではない。
■ラレッサ・リケルメ（25歳）というパラグアイの美人モデルが、母国チームが日本を破った後、米メディアの取材に対し「パラグアイが４強入りを決めた場合、首都アスンシオンの広場でヌードになる」と公約した。さらに優勝したらアスンシオン通りをパラグアイ国旗のボディペインティングをして走るとも。日本では普通に単なるバカ話で終わるだろう。
■パラグアイが優勝する可能性はとても低かったが、サッカーは何が起こるかわからない。結果としてこの美人モデルが実際にヌードになる状況になったとしても、損をする者はいない。喜ぶものは（まあほとんど男性だろうが）恐らく超多数。この件に関して口うるさく非難する無粋者はそういない。世界レベルのお祭り騒ぎ。私はこの話がかなり好きだ。
■熱狂。陶酔。歓喜。失望。話題としての面白さは感じてたけれど、本当にパラグアイが勝って、この美人モデルがフルヌードで首都を走り回る姿を最優先で希望した者はそう多数ではあるまい。パラグアイ国民（男女問わず）もこれとは関係なく母国チームが勝ち進むことを切に願い応援していただろう。余禄なのだ。まさに「色」を添える素敵なオマケ。
■パラグアイがスペインに敗れた時、この美人モデルがファンと共に大いに失望したニュースも配信された。世界中で残念がった男性諸氏も、決して彼女を非難したりすることはない。彼女のFaceBookのページには、落胆の声と共に「パラグアイ代表は負けたが、君はワールドカップの勝者だ」という声が寄せられた。この間抜けだが温かいコメントに同意する。
■様々な国で時刻の国旗を背中にまといつつ応援する美人サポーターたち。これもまたＷ杯の大いなる見所だ。女性の中は少しだけ顔面顰蹙筋を歪める人もいるかもしれないが、逆にイケ面の服など着ていられないほどの熱狂的なリアクションも履いて捨てるほどあることだし、そのあたりの明るく能天気で、しかも素直な人間性に対しては、ご容赦願いたい。
■諸事情は異なれど、ベスト４を掲げて届かなかった岡田ジャパンが、それでも何もないところから人々を勇気付け、喜びと感謝の渦を日本中に湧き上がらせたことと、どこか通じる望外の喜びと夢と心地よい挫折感として、私の中では括られている。公約後にマスコミを意識することもあっただろうが、試合中はそんな事も吹っ飛んで応援していた。
■そして私もシンプルな好奇心と男性として悪意のないスケベ心のツボにはまった話題であることを否定はしない。いや、かっこつけることなく正直に言うと、私はスケベです、はい。スケベ万歳。そしてまだもう少しだけ、この世界的な「祭り」は続いている。Ｗ杯万歳。
2010.07.04
Sunday
----------------------------------------------------------------
【後日談 on
20100708】
■パラグアイはベスト８でスペインに敗れたが、地元紙によるとラレッサさんは４強進出に関係なく、公約を破ると自分自身に失望すると述べ、ヌード撮影を実施した。チームは惜敗したものの、今度は「国中を歓喜に沸かせてくれたから、選手たちにヌードのプレゼントを贈る」とのこと。全世界のノーマルな男性の多くには思わぬプレゼントというわけだ。
■なお「世界の花嫁」「携帯電話のラリッサ」などとして世界的に有名になった彼女の応援姿はもう終わりかと思われたが、「今後はスペインを応援するわ」と語ったらしい。スペイン代表のジャージー着用での撮影は「私はパラグアイ人だから」と断ったが、スペイン国内での撮影に関しては交渉中という。
■ちなみにアルゼンチンのマラドーナ監督もアルゼンチンが優勝したら、首都ブエノスアイレスを裸で走り回ると公言しており、世界的なスターのマラドーナ監督と彼女を並べて報じるメディアもあった。アルゼンチンが負けたのは残念だったが、マラドーナの方は、実現しなくて良かったと思う私である。
  
|
