#363　紙の余白は心の余裕？

■シートで買っておいた切手の最後の１枚には切手の１／２ほどの余白がついていた。普通はそれもミシン目から切り取って切手本体だけを封筒に貼るのだろうけれど、それごと裏についているノリで封筒に張りつけた。そしてその余白に「郵便配達人さん、ご苦労様です」とボールペンで書いてみた。これは非合法な行為なのだろうけれど、郵政当局側も悪意なき軽いジョークと解してパスしてくれると思う。

■これは大学１年の時、高校生の時仲の良かった級友がくれた封書にしてあった罪のないいたずら書きと同じ行為である。常々彼のこのようなちょっとした明るい逸脱行為の発想には敬意と驚きを持って参考にさせてもらっていた。吉祥寺の食堂で箸立てから取り出した割り箸に「当たり！もう１本」と書いてあった時に感じた「イエス！よくやってくれた」と感心するポジティブないたずら心と似ている。

■まあ２番煎じばかりしていてもつまらないので、このようなノリをアレンジするなり創作するなりして、ガチガチで笑いのない法律や道徳やマナーや決まりごとの界面を、人に不快感を与えることなくちょっとだけ踏み外す余裕がある世界に生きていたい。どんな物事に対しても不快感を抱く輩もいないことはないけれど、まさにそのような脳幹硬変な人の目にこそ晒さねばならない類のゲームなのである。

2007.10.10 Wednesday