#141　記憶の解除による霊的な危機

■ホゼ・アグエイアスの言葉に「銀河連邦は静かにやってくる」というものがある。銀河の記憶、ＤＮＡレベルの記憶、細胞の中の生命の記憶の到来。しかし昨今はその他にも様々なものが、私たちの頭の中にやってきているようだ。外からではなく自分の中心のその奥から。そしてそれは時には微妙なエネルギーの流れを知覚させたり、幻想や神秘的なビジョンを見せたり、肉体の特別な部位を痛ませたりすることもある。

■幻覚と現実の区別がつかない意識状態に留まらせたまま、現実生活をするのが不可能になるような現われ方をするケースも少なくない。全く新しい価値観にシフトするために、それまでの価値観や生き方が混乱し、同時に感情的にも肉体的にも敏感になるために非常に不安定になる。その結果周囲の人たちとの摩擦が増大し、自分でもその変調と異常を持て余して、失望や絶望に滑り込んでいくケースが多いようだ。

■そこでしかたなく精神科医に相談するのだが、よほどラッキーでない限り、状況はさらに悪化し長期化する事になりやすい。スピリチュアル・エマージェンシーというらしい。もしあなた自身や、あなたの身近な人が突然そのような精紳的・霊的パニックに見舞われた場合、一体どうしたらいいのだろう？その対処法として、先ず最初にその現象をリアリティー革新の過程であると、ポジティブに捉える事が重要だろう。

■その危険な精紳状態は決して悪いものではない。ただしその新しい知覚認識や世界観に対して、純粋な気持ちで対処する事が不可欠になる。しかしその変容意識下の能力を、他者をコントロールする力に用いようとすると、最初はうまく行くように見えるが、やがて制御不能になって自滅の方向に向かうという力学があるようだ。慈愛や信頼の表れとしてそれを扱い、必要以上に執着しない事が重要になってくる。

　　　

■人間の内面世界と外面世界とのリンクの仕方は人それぞれだ。滑らかに繋がっている人もあれば、ほとんど乖離している人もいる。そこに共通言語的世界観があればいいのだが、宗教的・科学的、また個人的な人生観や宇宙論が無数にあり、良くも悪くも皆、自分の見方を大切にしている。実際に精神的・霊的危機が訪れた時、時にはそれを悪化させ、取り返しのつかない状況にまでしてしまう事も残念ながらある。

■このような危機を体験している人は、現実や肉体に対する興味が希薄になっている。周囲の人たちがそれを不快がったり無視したりするのではなく、それなりの敬意を払って精神的・霊的成長を願いつつ接すれば、あとは当人の意志次第で周囲をも巻込んで成長していくはずである。その内なる神の声や世界観を大切にするのと同時に、現実世界の周囲の人たちや自然にも同質の感謝と敬愛を持つというベクトル。

■自分の成長と肉体の浄化のパランスを取る生活を心がけ、自然と親しみ、適度の運動と正しい食事をとること。そして背骨の歪みを正し、呼吸法に馴染む事が効果的なようだ。不安や恐怖の代わりに信頼や愛情をもって、全く新しい未知の体験に接していくこと。起こる事は必然的に起こる。ひとごとではない。生きざまの問題だ。それをどう扱うかは当人と、そして周囲の人たちの真実の問題なのだ。慈寿のあれかし。

■「イン・ラケチ」というマヤの言葉の深い意味を幾度も味わいたいものだ。

2013のジグソーパズル(３)rewritten & replaced

2006.07.06 Thursday