■前回来訪時の東山温泉は、高級旅館が複数立ち並ぶ「会津の奥座敷」というイ
メージだった。今回の宿泊は、セルフコンセプトで価格を抑えるという新しい
スタイルの宿だった。部屋にはお茶もお茶受けもなく、布団も自分で敷く。事
前精算なのでチェックアウトは鍵を返すだけという、実に気楽なシステムだ。
■高級温泉旅館ばかりの有馬温泉にも、サービスをカットしてそこそこ安価で
泊まれる宿が近年オープンしていて重宝したが、イメージとしてはそれに似て
いる。2016年に閉館した「旧東山第一ホテル」を改装し、リニューアルオープ
ンした施設だそうだ。温泉と寝床があればよい素泊まり系の人間には有難い。
■コンセントが少ないとか、WiFiが階下フロアーにしか届かないとか、設備が
少し昭和だとかあったけれど、GoToキャンペーンでさらに半額となってとても
リーズナブル。文句はないなあ。ただ後で知ったのだが、フロントで本館の庄
助の宿・瀧の湯にも湯めぐりができるという説明がなかったのは残念だった。
■それにしても今回の新型コロナ騒ぎは単純に消毒や密回避防止の準備や操作
などイレギュラーな仕事を増やし、サービスを減らした意味があまりないのは
気の毒ではある。ここの大浴場の浴槽は原瀧温泉の源泉を使用している。時節
柄もあり、他の客ともほぼ顔を合わせないという今風の不思議な空間だった。
★所在地:〒965-0814
福島県会津若松市東山町大字湯本下原257?3
tel.0242-29-1000 tsuki-no-akari.jp/
・源泉名:原瀧温泉
・源泉所在地:福島県会津若松市美樫山町大字湯本字居平118番3
・泉質:ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
・泉温:57.4℃
・湧出量:毎分380.7リットル(動力揚湯)
・無色透明、無味、気泡なし
・pH:7.82
・成分総量:1.747g/kg
Na^+;320.8mg、Ca^2+;247.3mg、SO4^2-;724.8mg、Cl^-350.7mg、HCO3^-30.5mg、メタケイ酸51.1mgなど。
・知覚的試験:無色・澄明・無臭・無味・気泡無し
人生丸ごと湯治日記(638) 20201113
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