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■「３人の湯守が守る３つの源泉、館内に点在する８つの湯船」と謳う、中山
平温泉の中でも人気は全国区の「琢琇」は、その化粧水のようなぬるぬるすべ
すべのお湯が特に女性には大人気である。10：00～14：00の日帰り入浴の一番
風呂を目指して、この日も早めに行って植物園前の駐車場で待機の入り待ち。

■玄関を入ってすぐ右のフロントで受付を済ます。今日は清掃の関係から、男
女別の露天「鶴亀の湯」と、内湯の「長生の湯」しか入れないとのことで、少
しだけ残念。しかしおいそれと何度も来れるわけではないので、喜んで入浴を
お願いする。先ずはそそくさと案内に従って人に出て「鶴亀の湯」に向かう。

■大きな塀のような板張りを回り込んで建物に入ると、いきなり男性のシンボ
ルが普通に祀られている。その自然さがいい。ここから男女別に分かれて脱衣
所に。『亀甲岩風呂』が男風呂、『岩風呂』が女性で、10:30～20:00 / 22:00
～10:00の間隔で男女交代らしい。泊まらないと男は『岩風呂』に入れない？

■しかし５角形に近い変形６角形の亀甲岩風呂でも湯質は同じだし、何の文句
もない。緑の木々に囲まれて入る、わずかに黄緑の色味を帯びたぬるめの湯。
入るとすぐに、うなぎの宿という形容に納得する。普通の高アルカリ泉をとろ
とろと表現するならば、ここのはとろっとろ。これはたまらない浴感である。

■独占状態のままずっとここにいたいけれど、階段の途中にある見晴らし台の
ような休憩所で涼んでから、長生の湯に向かった。他の客はおらず、当然のよ
うな顔をして独占させてもらう。深めの浴槽は最初は少し熱かったのだが、も
う自らが撹拌棒になったつもりで湯船で暴れて、どうにか入れる温度にした。

■その後湯守りの人がお湯のチェックにやってきて、湯温はどうですかと尋ね
られたので、体はもう真っ赤だったのだけれど。少しだけ熱いですと答えた。
本来ならば、その湯守りの人がカギを開けて出て行ったドアの先にある混浴露
天にも入れるはずなのだが、この日は湯を抜いて再投入の最中だった。残念。

■お湯のチェックの時間表によると、湯守りは２～３時間ごとに毎日チェック
していることになる。泉質はpH9.2の「含硫黄－ナトリウム－炭酸水素塩･硫酸
塩泉」でぬるすべ。保湿効果のあるメタケイ酸も300mg 以上含まれていて美肌
効果に輪をかける。湯上りの肌は何というか男の私の肌も無駄につるぴかだ。

■女性に人気があるのか分かる気がする。他にも入れなかった男女交代の「芍
薬の湯」と、露天樽風呂付きの内湯「石橋の湯」もあるのだが、また次回に訪
れるための担保として捉えよう。鳴子温泉郷は再訪して宿泊したい所が山積し
ているのだけれど、それでもここは再訪してぜひ宿泊したい宿の１つである。

　　　　　★所在地：〒989-6832 宮城県大崎市鳴子温泉星沼20-9 Tel.0229-87-2216　
　　　　　　　　　　http://www.takuhide.co.jp/hotspa/
　　　　　・泉質／含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉
　　　　　　　　　新１号源泉・新２号源泉混合泉、加水加温循環消毒なし
　　　　　・泉温／67.9℃
　　　　　・pH／9.3　蒸気泉（掘削自噴）　溶存物質1107.9mg/kg　成分総計1108.5mg/kg
　　　　　・構成／露天風呂（混１、女１、男１、交代制３）内湯（女２、男２）
　　　　　・日帰り入浴／10：00～14：00（最終受付13：30）無休。
　　　　　・料金／800円、湯めぐりチケット３枚
　　　　　・無料駐車場／あり。
　　　　　・アクセス／ＪＲ陸羽東線中山平温泉駅より徒歩20分弱（約1.5km）

人生丸ごと湯治日記（６１８）　20190926