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■京急鎌田駅から黒湯巡りをスタートした。巡る順番として最初は午前10時か
ら開いている鎌田温泉へ。駅から炎天下の中、昭和な住宅街を、日陰を縫うよ
うに徒歩10分。辿り着いてみると、全館外装修理中だった。券売機で銭湯代金
の460円を投入し、チケットをフロントに渡してから､早速中にはいってみた。

■開店直後の一番風呂をそれとなく狙ったつもりだったが、すでに浴室内には
常連さんらしき先客が５～６人いた。浴室にはジェットバスや電気風呂、水風
呂、サウナ等設備が充実している。しかし目指すところは天然黒湯温泉の浴槽
だ。壁面には高温と低温と書いてあるが、体感では熱い湯ともっと熱い湯だ。

■後者は45度近くある。しかし温度よりも驚かされるのがその黒さ。人差し指
を湯面から垂直に立ててみたら、爪の下ほどまでしか見えない。第一関節まで
すら見えないという信じられない不透明度である。都内でも１位を争う黒さだ
というが、そんな湯舟だから、中に入っても浴槽の内部の形すらわからない。

■真っ黒なお湯の泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物鉱泉だ。感触はモール
泉特有の軽いヌルヌル感があるけれど、加熱しているからか、この地の温泉の
特徴なのか香りはほとんどない。外は炎天下なのでからだを熱くし過ぎないよ
うに気を付けたが、湯上がりは肌がサラサラになる。黒湯の第一湯から強烈。

■脱衣所から広めのロビーに出ると、２階へ続く階段があった。無料休憩所を
兼ねたこの大宴会場があり、食事や飲みもできるらしい。温泉釜飯が有名らし
いが、湯上りの一杯はたまらないだろう。しかし今回は黒湯巡りなのでぐっと
堪え､京浜東北線と京浜急行線に挟まれた地域の黒湯を縫うように南下開始だ｡

　　　　　　　★所在地：東京都大田区蒲田本町２－23－２ TEL.03-3732-1126
　　　　　　　・定休日／水曜日
　　　　　　　・営業時間／10:00?24:00
　　　　　　　・アクセス／京急蒲田駅から徒歩10分
　　　　　　　・泉質／ナトリウム炭酸水素塩・塩化物鉱泉　
　　　　　　　　　　総計2305mgの食塩重曹泉（Na－HCO3,Cl）で17.9度、PH7.9の黒湯
　　　　　　　・料金／460円

　　　　　
　　　　　　　(※)画像３は「東京ノスタルギック百景」より借用しました。　

人生丸ごと湯治日記（４４９）　2018.06.26 Tuesday