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■１■昨夜のネットチェックで、ここの素泊まり４人で12畳１部屋１人3704円
というのを見ていて、予約しようと思った途端に予約できなくなった。しまっ
た、先に予約を取られたかと思ったが、単に時計が24時を回ったので、ネット
では当日予約が不可能になったのだった。ここの立派な玄関が印象に残った。

■２■山形から福島に移動する間に、今日もその特別な12畳の素泊まりプラン
は残っているだろうと電話してみて、部屋が取れたというわけだ。後で調べて
みると、ここの宿はやはり大正10年創業の老舗旅館だった。立派な和風の玄関
の面構えからして正統派の温泉旅館だと思っていたけれど、少しだけ違った。

■３■土湯温泉山根屋旅館は、宿側としては湯治を前面に出しているらしい。
確かにこの綺麗な部屋の安い宿代は湯治場的だけれど、到着すると女将時間が
出迎えてくれたし、温泉も自家源泉を２つもっていて、縦20メートルの大浴場
初め、多数の湯船に掛け流ししているし、立派な温泉宿ではないのだろうか。

■４■この宿の浴槽はみんな実に大きい。大浴場は土湯温泉一の広さらしい。
午後７時に男女が入れ替わって、男は中浴場になったのだが、それでも充分に
大きくて、普通の温泉旅館なら大浴場と称して全然問題がない。大中どちらに
も外にはこれま大きな露天風呂が付いている。ただし夜中は暗いし熱かった。

■５■共にでかい内風呂には自家源泉の炭酸水素塩泉を掛け流しにしていて、
肌がつるつるになると謳っている。また露天風呂には協同源泉を投入している
とのことだ。朝の中浴場がわの露天は実に気持ちが良かった。これだけ広い浴
槽に湯が掛け流されているのを見ると、客の少なさを勝手に心配してしまう。

■６■宿関係の仕事をしている順ちゃんは「連休前の１週間は一般の人でも宿
泊は抑えるんだよね」と経験から言った。客が少ないのだ。ネットをみると、
この宿の２食付きの宿代も決して高くない。１万円以下でそれだけの食事を出
して利益はあるのだろうかとか、ついいらぬ心配をしてしまうほど良心的だ。

当宿のＨＰより

■７■大浴場と中浴場の間に、無料で貸切が可能な「上の湯」の入り口があっ
た。入り口に「使用中」の看板を出し入ってみた。浴槽には、階段を降りてい
くアプローチ。小さくてシンプルな浴槽に、少し黒目の湯が少しずつ投入され
ている。聖徳太子の時代から知られている薬湯が、少しずつ投入されている。

■８■早朝の入浴。こじんまりした湯船のぬるめの適温の湯は心身に優しい。
泉質は単純泉だが、湯が単純なわけでは決してない。低い位置にあるために他
の者に目を奪われることなく、ゆっくり味わえる。土湯温泉では多数ある源泉
を様々な混合で提供しているが、この神の湯は源泉３号の湯が注がれている。

■９■ちなみにここの若旦那はRAKUTEN TRAVELの若旦那人気投票で全国７位に
なっていた。名前が「樹璃案」って、本名なのだろうか？今年29歳。チェック
アウトの時にフロントで応対してくれていた。「若旦那ですか？」とストレー
トに聞いたのは寿美ちゃんだったか？ちょっとだけ怪訝そうな顔してたけど。

　　　★所在地：〒960-2157 福島県福島市土湯温泉町油畑３　TEL.024-595-2116
　　　　　http://www.yamaneya-ryokan.jp/

人生丸ごと湯治日記（３７７）　2017.09.13 Wednesday