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■１■「やな川屋旅館」は全国でも数が少ない五ツ星源泉の宿だ。温泉は本当
に素晴らしい。新規掘削の５号源泉(35度）と、従来より使用の４号源泉(80.5
度）を３：７の比で混合して新大浴場「斧川の湯」に注ぎこんでいる。一方５
階にある展望露天風呂には４号源泉をそのまま投入して掛け流しにしている。

■２■またさらに廊下で繋がっている別館ほてい荘にある小浴場「こまちの湯
」にも源泉 100％で掛け流している。なぜもっと速やかに全国に広く知らしめ
ないのだろうと思うほど、ＨＰも控えめだ。しかしこの宿は通常の２食付きの
プランと共に、ずっと続けて来たであろう湯治スタイルも維持し続けている。

■３■鉄筋５階建ての本館と別館ほてい荘を合わせると、「やな川屋旅館」は
かなり大きい宿だ。しかも様々な遊戯スペースや会議室やカラオケスペース、
そしてもちろん炊事場などがあり、3700～3800円ほどで殆ど全て自由に使うこ
とができ、温泉も全て入湯できるのだ。小野川温泉の実力はかなり凄そうだ。

■４■すぐ近くの食料品店と酒屋で購入したもので酒盛りを兼ねた夕食を部屋
で済ませ、大浴場の｢斧川の湯｣と別館の｢こまちの湯｣にゆっくり入る。小野川
の湯は濃いのだがペーハーがほぼ中性なのもあって、かなり優しい。長時間浴
槽に入り続けると疲れるだろうが、出たり入ったりを繰り返せば長湯も可だ。

■５■翌朝の６時直前に、５階の屋上露天風呂に行ってみた。昨日の夜は少し
雨がぱらついたが、今朝は山から霧が立ち昇ってはいるが雨は上がっている。
さほど大きくはない小野川温泉を見下ろすが、町はまだ静かだ。ちょうどこの
時期は余りお客がいない時期なのだろう。朝の一番露天は実に気持ちが良い。

■６■ヌーソロジーは難しい。表現も難しいし、ドゥールーズから素粒子、虚
数からシュタイナー、カバラから心理学など、ＢＯＢの思考の軌跡がそのまま
表現の軌跡となっているので、フォローする人には負担が実に大きいと思う。
人事ではあるが、今のままではかなりヤバいのではないかと勝手に心痛める。

■７■ヌーソロジー用語を用いずに、またヌーソロジーという名前でなくても
良いから、より専門の言葉と概念を減らし、現在の人間の知覚と普通の身体感
覚を有しつつ話をトレースしていく道を模索しても良いのではないかと、湯船
の中で人事をはみ出して自らの未来に対しても、ちょっとのぼせながら思う。

■８■身体は思考しない。しかし思考した後の身体感覚は言葉を得る。その身
体感覚の多くは共通言語となる。様々に提示している者はみな、単なる表現、
比喩、モデルであって、「分かる」ということと「分からないということが分
からない」ということの間の断層を埋める手段もモデルも提示してはいない。

■９■自分自身の中に新たなる知を蓄え続けるのではなく、自分自身の外に未
知をリスペクトしながら求めて行くこと。過去に対抗するのではなく未来には
み出して行くこと。そのためにはＢＯＢにもっともっと頑張ってもらわねばな
らない。先はまだ長いな。そんな妄想を湧出させ掛け流させる温泉の有難さ。

　　　★所在地：〒992-0076 山形県米沢市小野川町2486 TEL 0238-32-2211
　　　　　　　　　　http://www.yanagawaya.com/spa.php
　　　　　　　　　　http://www.onogawa.jp/~yanagawa/

人生丸ごと湯治日記（３６９）　2017.09.11 Monday