（207）長野第一ホテル「屋上露天風呂」

■１■朝の８時、長野駅傍の長野第一ホテルからすぐに出かけようと思っていたのだが、同じ最上階の９階エレベーターホールに屋上露天風呂入口と書いてある。ちょうど朝食時だからか客がそもそも少ないのか、覗いてみると誰もいなかった。内湯も長野駅を眼下にしたガラス張りで中空にいる感じだ。

■２■外気温−３度の中、木組みの露天風呂がいい感じに沸いている。朝の光で一杯の中、遠望はぐるりと雪が乗る冬山だ。温泉ではなくてもこのシチュエーションで湯けむりが上がる湯船を見過ごす手はないだろう。急遽早い退出を飛び込んだ。まさか長野新幹線を見下ろすとは思わなんだ。最高！。

　　

■３■冬の長野市界隈で温泉や豪勢な料理を所望せず、駅前の安ホテルに宿を取るならば、この駅から徒歩２分ほどの長野第一ホテルもいいのではなかろうか。領収書を見ると宿代は5775円となっている。シングルの部屋は少し手狭だが、まあ眠るには問題ない。ドリンクフリーやネットランも有難い。

■４■まあ真冬の零下の温度で朝日を眺めながら芯まで温まれるというのが一番印象深かった。他に誰もいないのにずっと適温を流し込み続ける湯船は、まるで自分を待ってくれていたかのような思い込みをさせられる。日の出はまだ７時過ぎだが、６時から入れるので、湯船に浸かってのご来光もありだ。

　　

■５■ここは良くあるような朝食サービスはないが、朝食用のかけ蕎麦券がついてくる。出しなに頂いたが、うーん、量は十分だったけど、麺はちょっと伸び目だったかなあ。夕べ思いついたままに、長野新幹線が通ったので第３セクターになったしなの鉄道に乗り、戸倉上山田温泉に向かうことにした。

■６■長野の人はみな寒さに強いのだろうか。温度が零下の日陰ホームでもじっと待っている。私はなんとなく日向をさがしてうろうろと構内をうろついた。ホームに戻ると昔見なれた特急車両が入線していた。今は普通列車として使われていて、座席はゆったりの乗り心地だ。窓外も雪化粧の高い山々。

人生丸ごと湯治日記（２０７） 2013.01.05 Saturday