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■飛騨高山ホテルアソシアの高山温泉。ホテルは高山駅から送迎のバスで10分ほど奥まった山の斜面にある。初見では宗教団体の施設のような威容というか巨大さが第一印象である。フロントの人数が少ないので少し待たされたが、まあそれなりに鍵をもらって部屋に入る。829号室。かなり高い視座から新緑の風景を見下ろす大きな窓と広く新しい部屋が印象的だ。まずは明るいうちにお風呂のチェック。

■ネットではいろいろなお風呂があって飽きないとようなことが書いてあった。７階と５階の入り口になっている６階の浴室のドアを開けて先ず塩素の臭いにぐらっときた。残念だ。すぐに露天のある外に出て、壷湯などに入る。一番奥にある眺望の湯がロケーション的には良かった。水面が切れたそのすぐ向こうに飛騨の新緑がつながって見える造りになっている。湯船に浸かったまま天空からのどかな景色を見るような趣向だ。

■このホテルのすぐ横にある小山の斜面の木々が、ことごとく伐採されたまま放置されていた。そこにもホテル関係の施設を拡張建設するのだろうと思われるが、その斜面はまるでかのツングースカ上空の謎の大爆発事件によってなぎ倒された木々のような植物大虐殺の図に感じられた。山林のリゾート開発現場はみなこんなものなのかも知れないが、湯舟からその醜悪な光景が丸見えで、胸が痛い夕刻だった。

　　　

■台湾か中国か韓国なのか、国籍は定かではないけれど団体客がバスで大挙して宿泊しにやってきいてた。外国の人たちが日本の温泉や鄙びた風景を楽しむのはよいことだ。しかしなぜあのように大声で会話し続けるのだろうなあ。前に日本語の会話は聞きたくなくても意味ごと頭に言ってくるので困るということを書いたが、外国語の意味不明の大声がひっきりなしに聞こえるのもやはり人間として心地良くはない。

■この宿は温泉を目当てに泊まるところではないが、名前の通りリゾートのために泊まる宿としては展望は良いし部屋も広いので、そう文句を言うべき所はないのだろう。ＪＲ高山駅から古い町並みとは逆側に少し離れたところにあるので、送迎バスがなければ少し不便だ。今後は平湯を通り白骨温泉や乗鞍高原温泉を経由して松本・長野方面に抜ける温泉巡りルートも考えてみよう。秋にＪＲが富山まで再び開通したら、鉄道で日本海側に抜ける旅もしよう。

★所在地：岐阜県高山市越後町1134 TEL.0577-36-0001 http://www.associa.com/

人生丸ごと湯治日記（１２６） 2007.05.17 Thursday