＜まろナビは逆ナビ＞

　今日は甲田博士の講演、私のダンボール多面体製作、そしてるしえる兄ぃの鑑定のために新安城に行く日である。地下鉄御器所から鶴舞線に乗って上前津で地下鉄名城線に乗り換え、金山駅から名鉄線で新安城に１１時頃までに着くというのがアクセスのルートだが、余裕を持って午前９時半に出発する。私はサービス精神を発揮して道順を先導するが、まず鶴舞線と桜通線が交差する御器所駅で逆方向のホームへとみんなを歩かせてしまう。謝りながら鶴舞線にのり、上前津駅で乗り換えるが、今度も金山方面とは逆の方向の電車にみんなを乗せてしまう。再び謝って金山の駅に着くと、今度は名鉄線ではなくＪＲ線の切符売り場に導いてしまっている。

　「まろナビは地下では逆ナビになる」という横浜ダンジョンの教訓が行かされていないことにようやく気づいた私は、ここでるしナビにバトンタッチをする。また乗った急行も直接安城まで行かないで、途中駅で接続待ち合わせとなったりと、今日はどうも朝から全てが裏に裏にと出てきてしまい、新安城に辿り着いたのは午前１１時直前になってしまっていた。結果としては早めに出て大正解だったわけだ。

　＜甲田烈の鮮烈デビュー＞

　駅から数分の会場に到着すると、参加者もまだまばらだったが、何よりその場を明確に仕切る人がいなかったので、前後のスケジュール調整も成せぬまま開始の時間がきてしまった。仕様がないので甲田博士と緊急にして最小限の打ち合わせをして、とりあえず話をスタートしてもらう。今後の心がまえとしては、会場の運営や仕切り直しの方法を、現地のスタッフともっと綿密に確認しておくほうがいいだろう。

　とにもかくにも甲田博士のレクチャーだ。タイトルは「たった一つの別の方法」。そのタイトルの意味は、人生に及んでその人の危機的状況に接した時、その応対は個々人によって全て違うが、その各個人のアレンジによるその人にとっての唯一の方法を取るという意味らしい。持ち時間は烈博士自己申告の３０分そのままだったのだが、彼はもう少し時間があってもよかったとのたもう。中に入ってコーディネートしてくれる人との打ち合わせの粗密が、講演者や出演者の希望をどれだけ反映した諸設定になるかということを改めて認識する。

　るしえる兄ぃの標榜する「みえない大学」というものは、コーディネーターに現地の設定を全て任せて、出演者がただ乗りこんでいくだけという類のものであってはならないはずだ。我々がのほほんと出向くだけでＯＫというような楽な方法ではないのだろう。学術的な枠内におけるものと異なり、このような親密な場における話は初めてだと言う甲田博士は、デカルト、カント、親鸞という３人の哲学者・宗教者をサンプルとして提示しながら、その生き様と方法論を彼独特の見地から切り裂いて説いていく。それにしても甲田博士はセクシャルな話題を語る時、本当に嬉しそうな表情をする。今度は少なくとも３時間くらい続けて、彼のレクチャーを聞きたいものである。

画像情報／上右：「名古屋の地下鉄及び地下街を制する者は名古屋を制する」と言われるくらい難しい。
　　　　　下左：甲田博士の強烈かましてよかですか的なレクチャーは、おおむね好評で再度の機会を乞われる。

とらしえじゃぱん点線記３−０８（２００１１００３−１）

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