 水田氏・玉置さんと共にＪＲ岡崎駅から外川さんの車に乗せてもらい、富士で行われる「思いやりの日」に参加する。「思いやりの日」とは富士山の５合目に深夜過ぎに集まって、ご来光を見ながら平和の祈りをするという無党派・無宗教のイベントだ。島田で加茂さんと落ち合い、そして御殿場で２人の子供を連れた本田さんと森川氏に合流してから富士吉田に向かう。深夜の富士移動のためのベースキャンプとして、加茂さんがそこに格安の湯治宿「不動湯」を取っておいてくれたのである。
途中、天恵（てんけい）という温泉センターに立ち寄り、富士を裏側から眺めながら露天風呂を楽しむ。どこから見ても、富士山はやはり遠近法を無視しているかのように揺るぎなくそこに存在している。さらにファミリーレストランで食事を取ったりしていたので、宿に着いたのはすでに８時近くだった。この不動尊信仰も重なった湯治宿は、特に皮膚病に効くというお湯で有名だそうだ。温度が低いので温めなおしているとはいえ、透明なお湯は身にしっくり馴染む。またここの冷たいままの水を飲んでみたが、とても美味しかった。
４つの続き部屋に落ち着く暇やいなや、男たちはそれとなく酒盛りを始める。やがて途中で分かれてサファリパークに遊びに行っていた外川・本田親子組が到着すると、５人の子供たちは大暴れにはしゃぎ騒ぎ、結果的に周囲の一般湯治客に多大な迷惑をかけてしまった。横浜で講演をしてから駆けつけた白川さんと２人の子供が到着する頃には酒盛りもたけなわとなっていた。
やがて深夜の３時まで一眠りしてから、ご来光を見たい者たちは車に分乗して５合目まで行くことにして、酒盛りと談話もお開きとなり、１２時には一旦各自の部屋に戻る。そして午前３時。目覚ましが鳴る音と共に、それぞれ自力で起きて５合目に向かったのだが、情けないことに私は体力温存を考えるという名目で睡眠欲をこの身に正当化させて朝まで眠り続けていた。
 
<画像キャプション> 上図右：「天恵」の露天風呂に横たわって眺める富士。
下図左：「天恵」前にての記念撮影。下図右：「不動湯温泉」の湯治湯の中。
テラバイト日記（９２）20020727
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