■そこに在るものに喜びを　20031211-2

最も身近にいてくれる者に対し、絶えず敬愛の念を持ち続けることは難しい。気づ
かぬうちに情け知らずの独善者に染めようと忍び寄る怠惰。自分自身の意志を自ら
の意識に衝突させて侘びより感謝を、悔いより喜びを励起せよ。愚者の底力なれ。

　　　■時間感覚の新しい視座　20031211-3

つい先日のつもりの出来事が何年も昔のことと知り、遥か先のはずのことが目前に
迫っているという最近の時間の巡りは、過去の時間感覚にはない未体験ゾーンだ。
荒れ狂う情動意識の大海の中で、確固たる自らの視座を確立して正気時間を保て。

　　　■人は無垢の自分の顔を知らない　200311228-1

満面の笑みの時、怒り心頭に達した時、自分はその顔を見られない。自分の行動を
意識してそれを為す者は理性的ではあっても、自らの無垢の美を知ることはない。
他者から見れば、意識的に生きることすらも十分イノセントなのではあるけれど。

　　　■自分の顔を見る他人である自分　20031128-2

もしそれを意識的に知ろうとすると、時間の経過と記録媒体が必要となる。カメラ
の前でそれを意識すると、ありのままの自分ではなく理想の自分を演じてしまう。
無邪気な自分を観察する視座は常に他者の目である。未来の自分が為すとしても。

　　　■暦使いはまた生きた暦である　20031231

暦は１つではない。多数の暦を同時に用いることは有益である。それぞれの暦の区
切りに縛られる必要はない。しかしそれを逆手に取って意識の刷新に用いることは
自由だ。意識時間の内と外を調和させられるものが良き暦であり暦使いでもある。