■匂いの空間　20021030-6

寒い晩秋の朝。隣県からは初雪の便り。ガラス越しの陽光の温もりを肌で感じた
時、遠い昔の田舎の土間の匂いを想起した。言語化されていないものは存在せず
という言明の傲慢に微笑みながら。匂いには言葉で確定される前の広がりが在る。

　　　■私は凹面鏡と凸面鏡　20021031-1

私は今何をしているか？…私は今何をしているか？と自問する自分を見ている。
自分を見ている自分と自分に見られている自分は鏡の関係にある。なおそれは凹
面鏡と凸面鏡であり、その組み合わせでミクロとマクロの視界を共に得ている。

　　　■内惑星の数の至福　20021031-2

今日水星・金星・火星の公転周期を足すと１０００になる事を発見して驚いた。
しかもこれに地球の公転周期を足すと１３の５胞体数１３６５という数になる。
そしてさらこれはちょうど月の５０公転周期でもあると知り今度は唖然とした。

　　　■日めくり猫暦　20021031-3

来年の日めくり猫カレンダーを買った。この既成の暦を使う事自体には何の創造
性もない。しかし他者に害を与える事なく、好きなものを用いつつ日々の生活を
活性化する事は心地良い。好きなものが多いほど世界は明るくにこやかに輝く。

　　　■美しきサッカー　20021031-4

フィールドは動き回る２重の１０進法。門番は１人ずつ。得点は自然数の通り１
点ずつ加算される。サッカーは美しいスポーツだ。回転と力積を重力と時間との
関係で絶妙のバランスを取りつつ、個と他の関係を把握して動く総体の美しさ。