3行日記2002 WIND39

  ■好奇心と向学心 20020709tue-1

HPの件などの打ち合わせのために大塚のJCAに行く。ワープロさえ打たなかっ
た川上氏が1ヶ月でインターネット環境に自力で順応し、Eメールを打つまでにな
っていた。好奇心と向学心が実務目的と重なると、人は本当に長足の進歩をする。

  ■自らなすべき事 20020709tue-2

帰り道に新宿紀伊国屋でP.R.クロムウェルの「多面体」という本を入手する。これ
は本当に美しい内容の本だ。私も真剣に本を書かねばならない時になったと思う。
名誉や金や自尊心のためでなく、自らの内的対話を通してより根源を追求すべし。


  ■取り残された人に 20020712

上野駅前の横断歩道。盲目の男性が渡っている途中で信号が赤になった。若いオー
トバイ乗りが大きな音を立てて走り出したので、彼は路上で立ちすくんでしまう。
あっという声。すでに手前車線の車は走り出していて、反対車線の車は動けない。

手を引いて助けてやらなくちゃと誰かが言う。向こうの車線の車も白い杖を持った
男性も金縛りのように動かない。突如向こう側の道から女性が飛び出して5mほど
の遠い道のりを導いく。周囲から安堵のため息が漏れる。瞬時に行動できる正義。

   

  ■数と言語 20020810-1

数は女で言葉は男。言語は自らを論ずるが、数は自身を語らない。数理は言語によ
って明らかにされないが、言語は数理によって証明されねばならないものだ。男性
性と女性性は混合しているとしても、人の思考と感性はこのバランスで下にある。

  ■機会取得 20020810-2

「便所は待つな、ためらうな」…レオナルド・ダ・ヴィンチの手記にある言葉の中
でも、非常に実用的なフレーズだ。便秘の人は特に、この便意を催した時を逃すと
また長く苦しむことになる。思考もまた便意のように霊感をちゃんと掴むべきだ。

  ■セクハラは無意識 20020810-3

「子供はまだなの?」と若夫婦に尋ねる老人や年長者の何気ない一言すらも、子供
のできない夫婦には苦痛を喚起する。それはいたずらっぽい語感の中に男性や女性
の欠陥や怠惰を暗示させもする。セクハラのほとんどは無意識になされるものだ。

  ■猫よ永久に 20020810-4

17年連れ添った愛猫が他界して苦しんでいた友人から、その猫の写真入りの葉書
が届いた。死別の苦しみや悲しみを、時を見方にしてより明るい方向に反転する意
識。「喜びと共に思い出して…さもなくば永久に忘れ去って下さい」と猫は言う。