(263) みつまろはコミュニケーションが難しいと思う。条件反射マシーン同士のそれは、ほとんど一筋の穴の空いた鐘を被ったもの同士が、互いの穴を通して意志の疎通を図ろうとしているもののようだと感じる。みな自分勝手な夢を見ながら、それぞれの夢の言語でたがいちがいにちぐはぐなことを言い合っていると思っている。みつまろは「それ」同士が、それぞれユニークなマシーンの性能・傾向性を楽しみつつ、コミュニケーションするのは楽しいのだろうなと思う。

(264) キリスト教を布教する娘　19891211

　昨日、キリスト教某系の人が訪れた。若くて純粋な目をした娘だった。興味のあるところを知ってそこからコミュニケーションを始めようと、多数に分類されたテーマを提示して、その中から幾つかを選ばさせられた。個人的には答は全て興味・関心はない。ただし他者に関しては全てのテーマに感心があると答えた。彼女を失望させず、かつ自分は影響されずに元気付けてあげたいという、結構都合のいい接し方だった。みつまろは彼女の提示する宗教的ドグマよりも、それを提示している彼女という人間に興味があった。なぜそのように純粋でいられるのか。そのようになったきっかけを作った至福感、試練に立ち向かう時の心情、そのほかに対するさまざまな感想・感慨を聞いてみたかったのだ。

(265) みつまろはまた肩こりがある。表現したいことがうまく表現できないことからくる、ディスコミュニケーションゆえだろうか、と寝起きにガスストーブにあたりながら考える。

(266) みつまろは興奮している。みつまろがみつまろでなくなることに。みつまろゲームは今のところ好調だ。