（０９２５）プラトン立体を創る前と後

　多面体の事について興味がわいたら、ＣＧやオブジェや解説文を見るよりも、まずは自分の手でプラトン立体を作ってみるべきだ。実際に自分の手を用いて作る事で、その面の形や２面角や回転対称性を、体感する事ができるからだ。それにより指先の細胞や脳細胞が、それまで忘れていた何らかの記憶を思い出す。そして一度自分の手で作ってしまえば、血の通った幾何学的概念として頭と体の中に貯えられ、いつでも取り出し可能の情報源となる。

　 だからといって高価な本を買ったり、幾何学者のお言葉を頂く必要は全然ない。とりあえず必要なものはチューブ入りのペーパーセメントと綿棒とやる気だけ。全部合わせても５００円しない。ペーパーセメントをチューブから出し、綿棒の両端につけて２〜３分乾かした後、それをくっつけて多面体をフレームで作っていくのだ。 試行錯誤しながら作ってみよう。

　正４面体、正８面体、正２０面体は三角形をそれぞれの点に３つ、４つ、５つ集めた立体だと分かるだろう。また正４面体、正６面体、正１２面体の各面はそれぞれ正３角形、正４角形、正５角形である事もわかるだろう。その他にもさまざまな事が次々と見えてくる。手のひらの上で回る美しさと楽しさ。実はそれはあなた自身なのだ。

２０１３のジグソーパズル(４−５)