（０９１４）主義主張からでなく感謝から食べましょう

　菜食主義者の意識ベクトルも同様の落とし穴がある。自分（たち）が生き延びるということが第一義になってしまい、何のために生きているのかという根本的問題がなおざりになってしまうのだ。食料供給の効率から肉食の何十倍もの人が養えるという主張や、動物を食するのは非人道的であるという考え方も、それに必要以上に固執すると狂信的宗教者と似てくる。

自分に遠いからという理由でなぜ植物なら食べていいのだろう？目の前の肉を食さなければ無駄に腐って果てるだけでも、それは主義から食さないのだろうか。自分の食性の偏向を菜食主義に偽装している人すらもいる。主義主張ではなく、自分はそのような食性傾向を持っていて、そうすると調子がいいのだと素直に言ってくれたらもっと分かりやすいのだけれど。

　ネイティブアメリカンも敬謙なクリスチャンも食物を摂取する時、神と目の前の食物に感謝と敬愛を持って接する。もし生き伸びるという事を考えれば、何でも食べて、少しくらいの毒性も自分の生命力で中和してしまう人のほうが有利であろう。また光だけで生きていけるので、食物は一切口にする必要がないという人もまた有利である。この２者は両極端だが、感謝の気持ちがあるということが共通している。そして世界と自分が別のものではないという世界観を持っているということも。

２０１３のジグソーパズル(２−１)