（３１）意識の乗り物である概念

私の用いている概念の多くは、ラーマ・アガリナカの「チベット神秘学財団」からのものである。もしここで取り上げている概念のいくつかがあなたの慣用語法と馴染まないのであれば、多くの神秘学のスクールにおいて一致した用語法がないという事を思い出してほしい。この事は言語的問題や明白な矛盾を生んでいる。それゆえここに語られているものと、あなたが教わったものやこれから学ぶものとがしっくりこないかも知れない。

霊体――アートマン、魂、キリスト的上位自己、ハイァーセルフ。霊体は普遍的意識の一面である。（チベット人はこれを「霊妙なる至福の体」と呼んでいる。）

マナス――マナスは直観的な心である。これは普遍的意識とメンタル体の中間レベルだ。マナスは超意識、通常意識、そして潜在意識の心のリアリティである。これはハイァーセルフの一面である。生命力としてのマナは、無限の宇宙の水と同等のものと考えられている。

アセンションと覚醒の過程においてマナスはマニ意識の純粋なエッセンス、完全なる意識の宝石の乗り物、真なるマカバの光り輝く体によって反転させられる。人間の記述言語としての「マン」はマナスから来ている。つまりその本源的な意味の「マン」は、男性を表す言葉ではない。そのもっとも純粋な感覚において「マン」は、考える存在を意味する。

意識体――活動的思考を超えた総合的な活動である。コーザル体とそれとは相互浸透している。

思考体もしくはメンタル体――パーソナリティもしくはエゴ。（エゴは宇宙からの分離の概念――個性である）思考体はコーザル体と相互浸透している。思考体の下位の心は閉鎖的な内的対話に巻き込まれている。

コーザル体――カルマの体。「コーザル」という言葉は我々の世俗の状況の裏に横たわる原因を表しているのだが、何かそれ以上に恐ろしい語である。コーザル体は物質存在の環境、すなわちカルマを創造するエネルギーパターンを運んでいる。コーザル体のいくつかのパターンは明らかな輪廻転生によって生み出される。コーザル体は時々感情体として言及される。

マインド――魂の乗り物であり、道具である。肉体のように、マインドは物質的創造物の下位世界を探検するために魂によって創出されたものである。

プラーナ体――これはまたアストラル体、光の体、エーテル体、そしてサトル体と呼ばれている。プラーナ体は呼吸によって維持されている。プラーナ体はマカバの光の体ではないが、マカバはプラーナによって活性化されている。

肉体――現世的な意識の第一の乗り物である。