ZONE-10：水に描かれた点描画−水面を渡る風 14　　　

＜３６＞未来の花畑のために　19920120 いつもいつも　いつもいつも ただ太陽にいだかれて 日向ぼっこしている命でいよう 手に物持つと手を差し伸ばすことができないから 手ぶらのままで歩いていこう 溺れている人がいたら うまく泳げなくても飛び込もう これではまるで狂人のたわごとだ 妄想者の見る陳腐な夢もどき… でも私は知っている そんな変哲者がたくさんいることを それらを愚者の哀れなパーティーだと言うのなら 未来は愚者たちの植えた種で花畑となるだろう 涙は神の言語であり 笑顔は神の歌声である 消え行く者の歌 さよなら、そしてありがとう、みんないい人達だったよ ぼくは死ぬんじゃない、ただ消え行くだけさ 見えなくなるだけで、どこにでもいつにでもいるよ ただ、もう存在する理由と必要がなくなっちゃった それはそれでうれしいことさ、お互いに 幸せだったよ、本当に、みんないい人達だったから だから笑って消えていけるんだ 人殺しも女たらしもごろつきも狂人達も みんなひとりよがりのいい人だった 自分の為すべきことをただ為していた 超えて超えて、超えることすら超えて行くよ さよなら、みんな幸せに、そして健やかに ようやく分かったんだ、そう祈ることが幸せを創ることを… ＜３７＞101匹目と99匹 19920122 科学の進むべき方向性が分かった今、101匹目の猿になるより、99匹目の猿になろうという請願。 ＜３８＞尾崎さん　19920211 小学館の尾崎さんは、いつも宇宙の慈愛に守られていることに気づいたので、夜ピルの屋上に昇り、夜空に向かって「どうもありがとーっ！」と叫んだ。次の日、チャネラーから電話があって、「どういたしましてといっていたよ。でも別の方向むいて怒鳴ってたって。」と。