 19870306-4 雪の公園
昨日積もった雪景色を見ようと、朝公園に行ってみた。朝日が木立ちの雪を弛めて、あちこちの枝の又から落ちていた。最初はサラサラと、そして段々ボタボタと。その下を通らざるを得なくなって初めて、公園の地表の大部分が木立の枝の傘に覆われていたことを知る。木が雪を纏って、まるで一足早く桜が満開になったかのようだった。溶けかけて池に落ちる雪の音。頭上を見ると雪がその塊の大きさによって或るものは速く、また或るものはゆっくりと落ちて来る。やがて公園はぬかるみと雪雫の地獄になった。天国と地獄の何と紙一重なことよ。わずか２０〜３０分程の間なのに。
19870309-1 穏やかな喜び
公園を歩いて帰る途中、ベンチに座る人達の様々な組み合わせを見た。男と男、アべツク、女同士、母と子、若夫婦、１人水面を見る女性、３人組、空のぺンチ。人間はあらゆる組み合わせも組み交えも可能だ。ましてや単独でいることすらも。そう思うと何か穏やかな喜びがひたひたと涌いてきた。
19870309-2 認識する喜び。認識できない喜び。
19870309-3 「彼」はここが好きだ。ここでないあらゆる所が好きだ。「彼」は嫌うことも好くこともできるが、好くほうが自分の性に含っている。性とは個体の傾向性だ。カルマではない。人はカルマすらあっさり捨てられるのだ。ああ、「彼」は本当に彼でありさえすればいいのだ。lt's
so beautiful! 「彼」は街中で進化する。
19870311 対句はパリティである。
吉祥寺百景（０５６）19870306〜19870311
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