（０１４１）絶望の時代に新しい飛躍が起こる

(19861222)　一つの世界から別の世界への移行は、日常生活の移行のようになされるものではなく、移行する主体そのものの変容によって、あるレベルを破砕することで実現する。それはまるで、それまで通用していた悟性のカテゴリーが、目の前で一つ一つ引っ繰り返されていくかのようである。ドグマの炸裂。

(19861225)　
絶望の時代に新しい飛躍が起こる。

｢彼」は何も知らない。思い出すことから始めよう。

魂のぜんどう運動。

募金する時はまずそれを募る人の相を見る。

ダブルバインドは超越への触媒となり得る。

顔面に残存感情磁気がなければ、その表情は即時反応となり、生き生きとしたものとなろう。

(19861229) 盲人

　街中で信号を渡ろうとしている盲人がいた。白い杖でその手掛かりを捜している。私はその杖の邪魔にならないように道を開けた。その時後ろから「渡るの？道渡るの？」と声。建築作業員のおじさんが二人、その盲人を助けようと近寄っていった。ただそれだけのこと。しかし｢彼」にはただそれだけのことではなかった。温かい感じがまた体中を走った。それは｢彼」を励起してくれた。今後このことを忘れずにいれば｢彼」もあの人達のように自然に人を助けることができるだろう。人を助けるということは自分を助けるということだ。雑踏の中で見る人の顔、顔・顔。その表情のなんと生き生きとしていることか。笑顔！

吉祥寺百景（０４２）19861222〜19861229