マヤ及びその神聖暦ツォルキンに関してはＺＯＮＥ−４で見ていくことになっているが、その世界観の中では＜赤→白→青→黄＞の順番で繰り返す４つの色がある。この４色のそれぞれには現実に対する基本的特性（人間に当てはめれば基本的キャラクター）がある。またこの【赤−白−青−黄】は、メソ・アメリカの世界観に則って【東−北−西−南】に対応している。このような対応は記号的要素が強いが、厳格に言えば「言葉」そのものにすらも記号的要素がある。「赤」という字は赤くないし、「青」という言葉を知らなくても空の色を知覚できる。他の知的体系（陰陽５行説・カバラ・スーフィー・日本神道その他）でも、色彩心理学や光学などで扱う「色」とは直接関係がない対応づけがなされている。したがって紋章の色を物理学的・色彩学的な「色」と混用しなければ、基本的にはこの色彩対応に混乱や問題はないだろう。

　この４つの色を人間の特性として大雑把にみた場合、以下のように表現できる。「赤」は何でも新しく始めるタイプで、創始者・冒険者的適性がある。「白」は審美眼と一般化の能力があり、人や組織を結びつけることに向いている。「青」は応用力とバランス感覚に優れていて、ものごとを現実化する才能がある。「黄」は知的で研究家肌で、情報や英知を統合して完成させる才能がある。そしての４つの色のそれぞれの間には＜類似・反対・神秘＞という関係が干渉波的に立ち上がる。＜類似＞とは互いのエネルギーが類似しているので共感と安心を感じさせてくれる肯定的な力の場である。＜反対＞とは互いのエネルギーが正反対の形をしているので、居心地は良くないが硬直した自分に新しい視座を提示してくれる現状打破の力の場である。＜神秘＞とは互いのエネルギーが魅力的ながら未知なので、現状打開や新天地開拓に必要な直観的閃きをもたらし、後になってその意味が理解できるような力の場である。これらの関係を表すと以下のようになる。

赤−白　青−黄 ＜類似の関係＞
赤−青　白−黄 ＜反対の関係＞
赤−黄　白−青 ＜神秘の関係＞

　これら４つの色の関係は通常下の図１のように平面的に表される。類似の関係を黄緑色で、反対の関係を赤紫で、そして神秘の関係を水色で表してある（ただしこの場合の線の色は私が任意に選んだもので３つの関係性と固定対応しているわけではない）。また中央の緑は実際は反対の関係と交差していないので半透明に現してある。この関係はまた図２のように４つの色を正４面体の４つの頂点に、４つの間に生じる６つの関係性を正４面体の６本の線に対応させて立体的に見ることができる。

　なおこの図２ではたまたま赤が正４面体のトップの位置に来ているが、正４面体の各点・各辺はすべて他と等価なので、平等で優劣はない。なおこの４頂点に対応させた４つの色を、さらに各頂点を面点変換させて逆向きの正４面体として、その４色に対応する４つの面を見ていくこともできる。その正３角形の３つの頂点に他の４色を内包し、自らの内にもその３色との関係を表す３つの線（辺）を持っていると見て、それら同士の関係をホロニックに見ていくことも可能だが、ここでは本来の正４面体と離れていくので省略する。興味のある人は自分でプロットして見てほしい。