#206 奈良合宿７日目

朝、４階の窓から外を見る。中央左の変なとんがり屋根の建物は市役所。

■昨日の夜は個人的に初めて自然災害により、避難所で夜を過ごするという体験をするこ
とになった。台風11号が関西に接近し、大雨洪水警報その他が発令されていて、窪地にあ
るラムーコさんの家も冠水する可能性があるために、大家さんに当たる方が、天理教の施
設に避難できるように計らってくれたのだ。

■天理教の参拝宿泊者のための施設は、天理市の各地にそれぞれの地区の施設が多数林立
しているのだが、昨日はラムーコさん縁故の施設は「中和地区」のものだった。ヌーソロ
ジーの対化・等化・中和…をそのまま連想させる名前だった。ビールとつまみを買い込み
、４階の広い一室を独占してまた談話会。

　　　
　　　　これは宿泊したものとは別。このような巨大建築がぐるりと本部を囲む。

■そして今日はその天理教の本部を訪問見学させてもらった。信者数が一時より激減して
きている昨今、巨大な施設群も含めて今後どうするか分からないが、宗教名がそのまま市
の名前になっている、日本で唯一の宗教都市である。巨大建築の中心にあるというボルト
ナット神事の本物をじかに見に行ったのだ。しっかり見てきた私たち。

　　　
　　　　京都の西本願寺をイメージしたが、大きさはその比では全然なかった。

■建物の内部は非常に広い畳敷きの空間なのだが、はるか遠くに見える反対側の外の景色
まで見えるほど風通しの良い空間だった。その中心にはボルトナットと表現された幾何学
的な柱が立ち、それを４拍手１礼４拍手で礼拝する人たちがいる。建物の形は四角形であ
り、長い廊下をぐるりと歩くことができる。

■浩隆クン、あにまんだら氏と４人でひとめぐり。外は雨。内部は撮影禁止だが、信心と
は別に一度は訪問してみる価値はあるだろう。木造建築でこれだけ巨大なものが存在する
というのも驚きだが、同時に管理維持の大変さまで想像してしまう。最終的には縦横２×
２kmの建物でつなげる構想だったという。

　　　　　　　　

■しかしその前に、ラムーコさんが連れていってくれた、奈良のイメージを全く改めさせ
られる素敵なお店でモーニングカフェ。今回の台風で日本各地で大変なことになっている
のに、かなり優雅な時間を過ごせた。話の内容はやはり昨夜までの脱法言語的な笑いと創
造の混沌話。話と笑いは尽きることがない。

　　　

■普段は使用されていない巨大な宿泊施設群と共に、この宗教都市は今後どうなっていく
のだろう。私が帰る前にまた、初日に入ったかんぽの宿奈良の温泉につかるつもりだと言
ったら、ラムーコさんがそこまで送ってくれるといった。結局４人して台風の中を温泉に
つかり、さらに怪しげな話をしたのだった。

2014.08.10 Sunday

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