#044　桜の景色でミラーニューロン酔い心地

■今日も身辺の時の早瀬からしばし迂回すべく、青春18切符の残りを使って特に目的のはない空間移動をすることにした。９時半頃にまず、ＪＲ鶴舞から中央西線下りに飛び乗ってみた。長野方面に移動して空気が変われば儲け物くらな生半可な気持ちである。しかし昨日と同様に電車の接続はまたもやバッチリで、途中１度乗換えがあったが、おかげで快速ライナー料金不要で中津川に到着できた。そこからは塩尻経由の快速で松本まで乗りっ放しだった。

■座席は無理なく座れたのでまたうつらうつらの旅である。駅で買った少年ジャンプを読んだり、持参の本を読んだり、思いつきをノート書き記したり、気になった図形を描いたり計算したり、窓の外の桜や山を眺めたり、そして何より振動に実を任せて眠ったり夢見たりの繰り返し。取り分けて目的もなく、急ぐ必要もなく、温泉すら目指していない。いやそれにしても相変わらずの桜の木の多さ。昨日今日だけでもきっと一万本は目にしたことだろう。

■さてどうにか到着した松本駅は、新装なって記憶の中のものとは全くの別物になっていた。それに比するかのように、アルプスは変わらず美しく聳えている。安宿も知っているし、改めて温泉の１つ２つ攻略するのもアリだと考えたし、松本からさらに篠ノ井線で長野まで足を伸ばして旧友を訪ねたり、大糸線に乗って信濃大町の友人と合ったりすることもできるのだが、まあとりあえずは松本の町をふらふらと歩いてみる。

　　　　

■昨日は姫路で姫路城、今日は松本で松本城。電車に乗っていることが第一目的という「鉄っちゃん」状態だが、やはりまた家に戻る事にした。帰路も中津川乗換え１回だけでバッチリだった。青春18切符の旅もなかなか心地よいものだと、改めて思う。ただちょっと社中眠りすぎて頭がぼうっとしてしまって入るが。再び鶴舞駅で下車したころはとうに日も暮れて、鶴舞公園の満開の桜の下には花見の人たちの大賑わいが続いていた。

■しかし公園を突っ切って帰路に着くと、広い園の反対側に咲いている桜たちの周りに人影は少なく、ひっそりしっとりしているところが多かった。騒がしさから避難したのか、それともエサをくれそうな人たちの元に近づいていったのか、いつもの場所に公園の野良猫たちの姿は見えなかった。最近我が家の猫とあまり遊んでいないので、今夜はちょっと遊ぼうか。奇妙な異次元にどんどん入っていくようで、日々面白くもあり、楽しくもあり…である。

■大丈夫なのか、我？…大丈夫でないわけがない！万が一ダメなら、大丈夫以上のラッキーさが待っているに違いないのだ。おのれを幸運と思えるのが一番の幸運なのである。そしてそれは自分だけでなく、誰にでも当てはまることなのだといえる幸せ。それを真理とするか、他者の妄想とするかを決めるのは他者でなく権威でも神でもなく、ほかならぬ自分自身であるというところまで時代が来ているということはリークしても問題ないだろう、世界よ。

2009.04.06 Monday