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■皆生温泉は弓ヶ浜の皆生海岸に面する狭い範囲（東西1000ｍ、南北400ｍ）
に大型ホテルを含む宿泊施設が集積しており、収容規模は山陰最大級の約５千
人で、鳥取県内の温泉では最も入湯客が多い。その中でも「水産会社を営む海
辺のお宿」(美味しそう)と自称している松濤園に立ち寄り入浴をお願いした。

■ニフティのクーポン券を利用して、1000円 →700円にしてもらい、先ずは屋
上の露天風呂に向かう。ぐるりと囲った板塀越しに、周囲の温泉宿や高いビル
等から入浴が見えてしまうのではないかと思える程の解放感があるが、そのあ
たりもきっちり計算設計されているらしく、見事に視覚を遮ってくれていた。

■石造りに気の縁を乗せた湯船は３ｍｘ４ｍ以上の広さでゆったりしている。
雲間から時々顔を見せる太陽の光が湯面にきらめてい美しい。真夏の日差しな
ら日焼けしてしまいそうだが、ちゃんと日よけの軒もある。他の客もおらず有
難くも独占。すぐ近くの海も見え、そちらから吹いてくる風が肌に心地よい。

■ロケーションの勝利だろう。何の気兼ねもせずに裸でぐるりを見渡す開放感
。仕切りのある板壁の縁には、熱い湯の出ているパイプと冷たい水の出ている
パイプがあり、その間にはまり込むとちょうどよいぬるさでいくらでも入って
いられるが、露天風呂「大空海」を後にして１階大浴場「金波の湯」へ移動。

■フロントを背に直進するとそこが大浴場だ。平日の昼間だからかここも他に
客もおらず貸切状態だ。石張りの浴室は脱衣場から階段を少し下がったところ
にある。充分泳ぐこともできそうな広く大きな湯船で、膝上までの深さだ。珍
しく天井が板張りの浴室で、広い洗い場の床の嵌め込み石も手がこんでいる。

■壁の１面がガラス張りになっていて、その向こうに竹林と塀が見える。位置
的にはおそらく女湯との間の中庭スペースなのだろうが、そこに子猫が寝そべ
っていた。ガラスをとんとんと叩くと振り向いた。生後間もない茶トラの子猫
だ。すると突然黒い子猫が飛びかかって、子猫たちのじゃれ合いが始まった。

■よもやの浴槽から見る子猫の姿にほっこりしながら持て余すほど広い浴槽を
堪能した。湯温は41℃位で、口に含むと苦しょっぱい。海の中に湧く温泉だか
らな。ナトリウムイオン2874mg、カルシウムイオン1692mg､塩素イオン7087mg､
硫酸イオン932.4mgなど､成分総計が12,94gと濃い。実によく温まる湯である。

　　　　　★所在地：〒683-0001 鳥取県米子市皆生温泉４丁目25?15
　　　　　　TEL.0859-22-3107　https://www.shotoen.net/
　　　　　・源泉名／中央温泉貯水槽６,８,10,18,30号
　　　　　・泉質／ナトリウム・カルシウム－塩化物泉
　　　　　・泉温／63.8℃
　　　　　・pH／7.3
　　　　　・成分総計／12.94g/kg
　　　　　・時間／15:00～21:00
　　　　　・入浴料／1000円 (niftyクーポンで700円）

人生丸ごと湯治日記（６１１）　20190708