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■雑誌「スターピープル」の猫まんが製作がちょっと行き詰ったので、気分転換に中区栄にある「名古屋クラウンホテル」に行くことにした。我が家から車で20分もかからない。この大ホテルの特徴は何と言っても自らの敷地に、毎分69リットルの温泉が湧出しているということだ。名前は「三蔵温泉」。ホテルの駐車場があるので、駐車料金もかからない。初めて訪れてみたが、地下鉄伏見駅からも徒歩５分と、繁華街の真ん中にあるちょっと意外な温泉スポットだ。

■ナトリウムイオン、カルシウムイオンなどの陽イオン合計が172.8mg、塩素イオン、炭酸水素イオンなど陰イオンが158.2mg、１kgあたり総計0.2905kgの単純泉だが鉄も2.2mg含まれており、炭酸水素含有のお湯独特の赤緑濁色のしっかりとした濁り湯だ。毎週木曜日に浴槽を掃除してお湯を張り替えているそうだから、ちょうどその日に来たせいもあってか、温泉もかなり心地良かった。夕刻前の昼下がりなので温泉客はおらず、ほぼ独占状態だったので印象もとてもよい。

　　

■ここの料金はフェイスタオル・バスタオル付きで1400円と一見高そうに思われるが、その中に1000円分の飲食チケットがついていると。つまりこの館内で飲食をすれば、400円でタオルも持たずに入湯できるということだ。お昼に来れば蕎麦屋や和食処やランチバイキングもあるので、温泉の方がオマケとしての扱いではあるけれど、壱の湯・弐の湯・参の湯と３つの大きめな浴室があって、それぞれを交互に男湯と女湯として用いている。応対もホテルだから悪くない。

■低温ゆえに加温循環してはいるが、上がった後も体が結構ぽかぽかとしている。お湯から上がってホテルの広いラウンジで寛ぎ、その後は大きな窓に面した広めの喫茶軽食コーナーに移動して1000円分の食事券を使ってバナナジュースとハンバーグサンドイッチを取る。外には名古屋ミュージカル劇場があり、劇団四季の幕が降りたためだろう、沢山の人が溢れ出て窓の外を三々五々歩いて行った。傾き行く窓の外の光を眺めながらさらにゆっくりと過ごせるのが気持ちよい。

　　

■私は地元だから泊まるとはないが、シングルの部屋が6500円から、ダブルベッドルームも12000円からあるようなので、何かのキャンペーンプランでも利用できればもっと安く宿泊できるだろう。もちろん温泉旅館とは次元が異なるが、都会で夜遅くで入湯できるのであれば一度は訪れても良いかも知れない。この日もノートパソコンを持ち込んで広いロビーで会議か打ち合わせをしているビジネスマンたちがいたが、個人で湯上りの喫茶店代わりに使うこともできそうだ。

★所在地：愛知県名古屋市中区栄１丁目８?33 TEL.052-211-6633 http://www.nagoyacrown.co.jp/

人生丸ごと湯治日記（５９０）　20061109 re.