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■「第一相模湯」は住宅街のマンションの１階にあった。「大田区は少し歩け
ば黒湯があるから、黒湯は特徴にならない」とは、温泉施設側の認識でもあり
、従って他の様々な浴槽を設えたり、それぞれの銭湯が特徴を打ち出している
というわけだ。その一つとして38度と優しい高濃度人工炭酸泉も備えている。

■湯船は男湯・女湯にそれぞれ、黒湯と白湯と炭酸泉の３つがある。この京浜
地域界隈に湧出している黒湯とは、名前の通りのまっ黒い湯だ。その正体は地
中深くに堆積した植物が変化したヨード分や泥炭や海底の泥、火山灰等が水に
溶け出したものだ。この銭湯の黒湯の透明度は、15～20cm程度になっている。

■黒湯に含まれる有機分のフミン酸が、肌に皮膜を作って熱の発散を抑制する
ため、冬は保温効果があるが、夏は逆にちゃんと体の熱を放出してから外に出
ないと、汗が止まらずに難儀する。しかしこのさらりとして湯当たりが柔らか
な黒湯には、肌がツルツルになるという特徴があり、美人の湯の系列だろう。

■浴槽最奥の壁には、古くからメンテナンスをして綺麗に保存されているタイ
ル画がある。日光の竜頭の滝だというが、ペンキの絵とは異なり、図っ清潔な
まま美しい。その下に左に白湯、右に黒湯とコントラストをみせた浴槽がある
。黒湯の方にはかなり強めの電気風呂とボディマッサージが設置されている。

■この辺りの黒湯、すなわちモール泉の特徴は３湯入って大体体感的に分かっ
てきた。色の濃さはわずかに異なるけれど、基本的に濃い。また香りはほとん
どしない。湯上り後のツルスベ感はどこもある。しかしこれも同じ日に入らな
ければ、なかなか分からないところだ。冷鉱泉を温め過ぎるのは少し変かな。

■湯船に備え付けられている、普通は水がでる蛇口からは源泉温度のままの黒
湯がカランフリーで使うことができる。従って浴槽内の温度が熱すぎる時は、
浴槽のカランの蛇口をひねってその近くからそーっと浴槽にエントリーする。
それでも温度を下げ過ぎないよう気を使うから、足の半分程は真っ赤になる。

　　　　　　　★所在地：東京都大田区仲六郷2-7-5　03-3739-1126
　　　　　　　・営業時間／AM10:00～PM11:00　年中無休　※火曜は入浴のみ利用可能。
　　　　　　　・アクセス／京浜急行雑色駅より徒歩３分
　　　　　　　・料金／平日1,250円、土日祝1,550円、ふろの日(毎月26日)￥600
　　　　　　　・入浴のみ料金／460円

　　　　　
　　　　　　　(※)画像３は「ベビーキッズＴＶ」より、画像４は「TOKYOSENTO」より借用しました。

人生丸ごと湯治日記（４５１）　2018.06.26 Tuesday