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■山梨県北杜市にある「泉温泉健康センター」は八ヶ岳山麓の健康センターだ。タイプは少し古めのセンター系(公営施設系）である。市営のため入場料は市民だと大人300円とリーズナブルだが、外来客は700円とちょっと割高感がある。地元利用客の根強い人気がありそうな施設である。

■お風呂は内湯のみで露天風呂はない。湯使いは掛け流しと回しの併用と見受けられる。消毒は有りだが、カルキ臭は殆ど気にならない。泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、お湯は重曹ヌルヌル系だ。このぬるぬる感は絶品で、湯船に入ってすぐに体をこすれば実感できる。

■温度はややぬる目だが体がよくあたたまる。地下1,200メートルの地点から毎分175.7リットル湧出する豊富なお湯は、52.8～56度Ｃの高温である。大浴槽の湯は淡い黄緑色で見た目にも美しい。土曜の夕方のラッシュ時だったが、ジャグージの浴槽には、源泉の追加のためか新鮮さが感じられた。

　　

■この日はそのまま車で退出したが、95畳の休憩室がある普段は入浴後にそこでゆったり過ごすことができるだろう。この施設に食事処はないが、持ち込みは自由とのことなのでお弁当など持参すれば、１日やったり過ごすこともできよう。pＨは7.0で炭酸も多く含有しているが、あわあわ感はない。

■山梨には温泉が多数あるが、これほど成分が濃いところはあまり無いのではなかろうか。ナトリウムイオンが3115mg、塩素イオンが2161mg、炭酸水素イオンが5397mgもある。淡褐色澄明・塩味・わずかに金気臭。重量感のあるツルツル感は絶品。いわゆる「美人の湯」。外見は地味だが実力派温泉だ。

人生丸ごと湯治日記（２１１） 2012.09.13 Thursday