ＢＯＢのＮＯＯＳセミナーをゆうべたまたま覗きに来ていた<のくん>と、今日はゆっくり話をした。昨晩仕事が終わってから駆けつけたが、もはや終了間際だったので会場の入り口近くで終わるのを待っていた彼女を、スタッフだった私は「入っちゃえ、入っちゃえ」と言って会費もとらずに引きずりいれたのだった。
　昨夜セミナー後の２次会・３次会もずっと話し込んでいて帰れなくなった者たちは、自由が丘にある藤本君のプライベートルームに泊めてもらった。しかしＦＵＫＩちゃんや藤本君たちは朝早くにそろって千葉に釣りに出掛けてしまったので、のくんと私だけがお昼前まで眠っていたのだった。
　のくんは27歳の女性だが、年よりずっと若く見える。昨日会ったばかりなのだが、ほとんど違和感を感じさせず、どこか懐かしい感じがした。彼女は現在はライターをなりわいにしているが、実はシンガーでもあり、作曲もする。アニメや漫画も作りたいし、いつかきっと長い間心に温め続けている映画を作りたいと夢中になって語ってくれた。
　あれもこれもとやりたい事をたくさん抱えているところにも共感を覚えた。私もこれからまた絵もマンガも書きたいし、もの書きも研究のまとめもやるし、詩も音楽も踊りもやりたいと言った。好奇心旺盛なところや、趣味や創作の傾向もかなり似通っていて、とても好感が持てた。

　話は盛り上がっていき、さまざまな創作活動において、できる事は一緒にやっていけたらいいねと語り合った。自分のエゴや金のためでなく、かといって何かに憑りつかれてものを生み出すという事でもなく、バランス良く創作活動する事。表現。
　ところで協力して創作活動に携わるという事を考えた場合、私は一体何を持っているだろう。ためておいた資料は全て捨てた。これまでの作品も全て反故とした。ものを作る場所も金もない。私は今一体何をしているのだろう？このままでいいのだろうか？アクティブ・ホームレスという日常生活の反転作業そのものからの脱却を表明したとしても、元には戻れないし、戻るつもりもない。気弱になってはいけない。しかし私はまだまだ大切な何かを忘れてはいないだろうか。思い出す事。思い出す事。思い出す事。

　東横線で横浜まで行き、とりあえず藤沢に戻る事にした。のくんの家は横浜の港南台だというので、再会を約束して横浜で別れた。空はよく晴れ渡っていて、遠くで輝く雲が美しい。明日をも知れぬ今日だからこそ、生きるのは面白いのだ。さあ、前進！
　ところで次はどこへ向かおうか？････未来へ！

　12(水晶)の月27日／ＫＩＮ６３　　青いスペクトルの夜／Ｇ暦６月25日　or 19959625