２５９２０年といえば地球の惑星歳差運動の１周期の概算値である。この値は通常２６０００年として表されており、グレートイヤー（大年）もしくは大プラトン年とも呼ばれている。歳差運動は太陽の引力及び月の引力が働いて、赤道部分が膨らんだ形状をしている地球を黄道に垂直に保とうとして生じる。この結果春分点は１年に５０”ずつずれ、星座の不一致を作る。この大プラトン年かかって地軸が黄道のまわりを１周する円錐運動が歳差運動である。現在は双魚宮から宝瓶宮への移行の時代であると言われている。大年に対して、この周期を１２で割った約２１６０年のことを大月と呼ぶ。一方マヤ的世界観でこの約２６０００年を１３に分けると、その１つは２０００年となる。またこの２５９２０という数値はそれぞれ以下のようなタイムスパンに対応する。

２５９２０＝２１６０×１２
２６０００＝２０００×１３

（３／１０）日間の秒数→２５９２０秒
１８日間の分数→２５９２０分
１０８０日の時間数→２５９２０時間
７１年間の日数→２５９２０日に近似。（閏年を考えなければ２５９１５日）

　光が１秒間に真空中を進む距離は３００，０００km（より正確には２９９，７９２．４５８km）であるが、この光が１日に進む距離は２５９２×１０⁵km（２５９．２億km）つまり約２６０億kmである。ところで地球の周長は４００００km（より正確には赤道全周が４０，０７５．０４０km、子午線全周が４０，００７．８８０km）だから、光は地球を１秒間に７．５周するに等しい距離を進むが、１日では６４８，０００周するに等しい距離を進む計算になる。これは逆に言うと、光速度は地球表面の赤道における自転速度の６４８，０００倍にほぼ等しいということだ。ところでこの６４８，０００という数値は平角、すなわち１８０°の秒数に等しい（１８０°×６０’×６０”＝６４８，０００”）。またさらに１０日間の秒数にも等しい（１０日×２４時間×６０分×６０秒＝６４８，０００秒）。

　１辺が１の星型１２面体の表面積は２５．９８０７６２１１…である。星型１２面体とは正１２面体の各面から正５角錐を立ち上げたわずかに凹な立体だ。つまり１辺１の正３角形６０枚からなる立体だから、その表面積は１辺１の正３角形の６０倍、すなわち６０×（√３）／４＝２５．９８０７６２１１…となる。また１辺１の正６角形の面積は１辺１の正３角形６枚からなると考えられるので、２．５９８０７６２１１…であることが分かる。この値は１辺１のデルタ６面体の表面積とも等しい。

　次に１０進法との関係を見てみよう。９の階乗、つまり１から９までをすべて掛け合わせた数は３６２８８０であるが、この値を１４で割ると２５９２０になる。また１０の階乗は３６２８８００だが、これを１４０で割っても同じである。ところで４２日間の秒数もまた３６２８８００秒である。ところでこの数値は地球の１年の日数を連想させる。実際のに３６４日を１４で割ってみると２６になる。つまり３６４＝１４×２６でもあることが分かる。

２５９２０＝９！÷１４＝１×２×３×４×５×６×７×８×９÷１４
　　　　　＝１０！÷１４０＝１×２×３×４×５×６×７×８×９×１０÷１４０
　　　　　＝１×３×４×５×６×８×９

　またルドルフ・シュタイナーの説によれば、人間の１分間の呼吸数は１８回と考え、１日の呼吸数を２５９２０回であると解している｛１８回×２４時間×６０分＝２５９２０回。なお私個人の考え方は（３１６.５）に表してある｝。また人間が７１歳の誕生日を迎えると、生後２５９３２日生きたことになるのである（７１×３６５．２４２２＝２５９３２．１９６２）。なお付け加えて言えば、２５９２という数は２⁵９²とも表現できる面白い数である。

　さて地球の赤道傾斜角は２３.４度であり、それが南北２つの回帰線を作っている。両極からその回帰線までの角度は６６.６（＝９０−２３.４）度だが、これは６６６の１０進法ホロンである。このヨハネ黙示録にも獣の数もしくは人間の数として出てくる有名な数６６６は、（６×６＝）３６の３角数でもあるが、一意で６×６×６＝６^３＝２１６とも通じている。またシュメールの昔から人間が用いている１２−６０進法に基づくと、１日は８６４００（＝６０×６０×２４）秒である。そしてこの８６４００という数は６³×２０²＝２１６×４００でもある。この１日の秒数における４００はメソアメリカやケルトの２０進法における１桁上の数であり、また２１６はこの３次元世界を安定させている６という数が、３軸直交方向にはまり込んでいると考えることができる。

　さてこの２１６だがこの数を５とした時の６という数を考えてみよう。音階比率で基本の音程に対する６：５の音は短３度（minor third）だが、その振動数は逆数となるから、５：６＝２１６：２５９.２となる。この２５９.２はここまで見てきた２５９２０の１／１００である。つまり逆に言えば６の３乗である２１６の１２０倍は、惑星歳差運動周期２５９２０年を表す数に相当するということだ。このことからもこの歳差運動周期の間に２１６０年ずつかけて黄道１２宮の１つ１つを移動していくという占星術的表現が理解できる。なお付け加えれば６⁴は１２９６で２５９２の１／２である。したがってこの２０倍は２５９２０である。