愛する地球の数の詩　　目次と内容

０：吉祥寺／夏 1994／６／23 　《１》本当の現住所《２》先達《３》実践《４》準備《５》予祝としてのシンクロニシティ

　自分の物質的財産や住居や創作物を放棄して生きたらどうなるのだろう？地球上のどこでも、人間が決めた所有の概念を超えて自分のいる場所だと実感できるのではないだろうか？友人知人はその事をどう考えて接してくれるのだろう？そのように感じてアクティブホームレスという名の元で、実際に財産を放棄して人体実験の旅に出るまでの心境。

１：小笠原 ６／25〜７／06　《１》父島到着と４００《２》コペペ海岸と２６０《３》ディーンとイルカの発想 《４》広瀬丸の船長さん《５》無人島での食事《６》ジョンビーチへの道と１３ 《７》不思議の地小笠原《８》竹芝桟橋接岸

　アクティブホームレスの最初の地は、東京から南に千キロの小笠原諸島を選択した。そこで自分の時間で生きながらイルカ・クジラの生活の事を考える。そしてマヤの20進法の一桁上の400や、聖数13や、神聖暦の260について考える。また同時に小笠原の怪光現象や満月の夜の不思議な出来事なども紹介する。

２：渋谷区広尾 ８／06〜９／09 《１》ツォルキンの切り替わりと暦《２》鎌倉江の島４９２《３》サメと過ごす日々 《４》雷雨の中の朗読会と２８

　マヤの260日の神聖暦と365日の農耕暦の話から、現在用いているグレゴリオ暦とそれ以外の暦の構造についての話。そして鎌倉と江の島を巡りながら492について考えた日の事。それから取材旅行中の広尾の友人宅で、飼育しているサメの世話をするドタバタについて。最後に詩人Ｋ氏の詩の朗読会の最中に考えた28に関する話。

３：神宮外苑 ９／09 《１》国立競技場と７８《２》神宮球場横で７８０

　アクティブホームレスを始めてから78日目に、神宮の森で初めて野宿をする事になった。そこで夜すがら考えた78と780についての話。

４：品川水族館 ９／14　 《１》イルカ慰問《２》イントゥー・ザ・ブルー《３》感謝と見つめあい

　小笠原のイルカのノリをそのまま、水族館で抑圧されているイルカに運ぼうとして、品川水族館に慰問のつもりで訪れ、かえってイルカに元気づけられてしまう。

５：井の頭公園 ９／17 《１》パソコン通信ＯＦＦ《２》石のにわか露店商《３》猫《４》石の力と人間の精神 《５》石貧乏の人々

　パソコン通信で知り合った、水晶を始め様々な鉱物が好きな人達との会合と、フリーマーケット的にわか露店商の顛末。その間に昔のアパートを訪れての、猫の思い出と感慨。そして石についての感想を少し。

６：西新宿 ９／16〜９／19 《１》地下道生活者《２》お金とラブオファー《３》現代ピアノと８８

　今はもういない新宿の地下通路のホームレスに対する思いと、お金に対する自分なりのスタンスを語る。そして88という数のシンクロニシティに始まる、現代ピアノの黒鍵と白鍵の数と暦との対応などの関係についての話。

７：藤沢・鵠沼 ２／20〜９／22 《１》湘南海岸公園の満月《２》江の島海岸の波《３》嵐の日の江の島

　アクティブホームレスと実家の関係を考えつつ、海岸で自分が生まれてから500回目の満月を見る。また別の日には波打ち際で波の数を何度も数え、その数が人間の呼吸の数とほぼ等しい事や、それにまつわる２０進法とマヤの数の数え方や、144とその10進法の倍数に関する様々な意味について考える。さらに３倍すると111になる37と、５倍すると365になる73と、素粒子物理学の微細構造定数137との関係などを、嵐の中の江の島で考える。

８：福岡／秋 11／09〜11／19 　《１》詩人と西へ《２》１１月１１日《３》『夢の仇』朗読会《４》６角屋根の家

　詩人Ｋ氏と共に、彼の福岡の朗読会と個展に行きそれを手伝う。その主催者３姉妹の１人の誕生日11／11から11、111について考える。その朗読会のエピソードの後、かつて小笠原に共に行った江上先生の６角形の家を訪ねる。

９：吉祥寺／冬 12／05〜1995／１／02 《１》マーミ星人と１３６《２》原宿の街と１３７《３》ドリームスペルｉｎ名古屋 《４》３次元Ｐ･Ｐ･Ｇ《５》吉祥寺への帰還《６》グレゴリオ暦越年《７》本当の超能力とは

　上京して詩人Ｋ氏の主催するギャルリ・ウィに滞在する、福岡の３姉妹の１人と原宿の友人宅に行きながら、136と137という数についていろいろと考える。またマヤの世界観をベースにした『ドリームスペル』という時間のゲームを、名古屋でレクチャーした時の話。さらにギャルリ・ウィで年の瀬と新年を迎えるが、その後超能力というものについても考えてみる。

10：福岡／冬 １／16〜１／19 《１》数の恍惚・数える至福《２》地震と月と太陽と《３》ヒトの生後と１万と１日 《４》野中ハウスへの道

　ギャルリ・ウィで知り合った若い母娘連れと共に再度福岡を訪れるが、翌日神戸で大震災が起きて帰れなくなる。そこで月や様々なものと関係のある数273について、いろいろな角度から思いを巡らす。また人の生後１万＋１日というものの意味や10000について考えてみる。その後、福岡にたまたま出て来ていた、阿蘇に住む友人の野中夫婦の車に乗せてもらい阿蘇に向かう。

11：阿蘇 １／20〜24 《１》地獄温泉の極楽度《２》黒川温泉の数三昧《３》白水村と垂玉温泉 《４》霧雨の幣立神宮《５》熊本空港から東京へ

　地震で帰路を断たれた形なので、逆手に取って阿蘇の麓の温泉を巡って漬かりまくる。また野中宅で、全て自分の手で作った自然農法素材の食事を賜り、至福の中で再び273についていろいろと考える。あちこち案内してもらった中で、白水村の水は清かったが、一部で有名な幣立神宮という所は、さして清いものを感じられなかった。最後に熊本空港から帰京する時に駄目押しのシンクロニシティが訪れる。

12：吉祥寺／春 ２／03〜３／19 《１》変容意識の１０年反射《２》意識の平衡感覚《３》マイクロスコピウム上映 《４》可視と不可視と世界鏡《５》本当にやりたい事《６》『数と水』展レクチャーの周辺《７》マヤン・カレント

　深夜友人から不思議な電話がかかって来て、彼の元に駆けつける最中、やはり昔別の友人がおかしくなってしまった事を回想する。意識が正常からずれた時、信頼が一番大切だと感じる。吉祥寺のギャルリ・ウィでマイクロスコピウムという前衛的な作品を上映する手伝いをしたり、その後の期間に自分の『数と水展』とレクチャーをしたりする。その後、マヤの暦を30年以上研究していて「ドリームスペル」の創始者であるホゼ・アグエイアスの初来日の講演会の裏方などもする。

13：自由が丘 ４／11〜４／16 《１》健康グッズの存在理由《２》１日３回の幸せ野菜《３》レゲエ音楽と２５

　ライトスタッフという会社に宿を求め、健康グッズやフリーエネルギーのものに関して考える。また有機農法の野菜や健康食品について実際に教えてもらうが、その知識偏重のせいで体重が５キロも減る。ベジタリアンとは？またレゲエ音楽を聞きに行って、25という数を考えていて、気分が悪くなってしまう。

14：山梨県明野村 ４／30〜５／07 《１》桜上水食べ物談義《２》人間トランスポゾン《３》明野村への手紙

　桜上水に宿を願い、そこで食べ物についていろいろと考える。そして人間もまた空飛ぶ遺伝子と同じように、自分では環境に左右されないまま周囲を変えていく種類の人がいるのではないかと考える。そして宿泊はもちろんの事、畑をいじらせてくれた明野村の若夫婦へのお礼の手紙と23について。

15：長野県北安曇郡 ５／16〜５／19 《１》高速道路と国道１５３号線《２》みどり湖温泉と１７《３》ムラさん宅到着 《４》１１部屋家賃５万円《５》バースディーパーティー　《６》新緑の中の葛温泉 《７》松本帰りの夕焼け《８》朝のＪＲ明科駅

　北安曇郡の来る者は誰でもウェルカムというムラさん宅に、インド好きの人達に車で連れていってもらう。途中で153と17について考えてみる。またそこで知り合った若夫婦の広い借家に泊まり、誕生日を祝ってもらったり、温泉に入ったりして楽しむ。しかし松本から戻る頃には自分がしているアクティブホームレスという実験そのものについてのネガティブな思いがつのってくる。

16：長野市安茂里 ５／19〜５／20 《１》長野駅から須坂へ《２》１９９８と６６６《３》善光寺境内と６６６ 《４》安茂里杏花台

　昔吉祥寺で一緒に住んでいた横島夫婦の長野市内の家にお邪魔することにして、666について考え続ける。翌日市内の図書館に行くが、帰りに現在なしている事が無意味なのではないかと考え始めるが、過去の回想と共に不思議な感覚を覚え、それが感謝の思いと共にポジティブな方向に反転する。

17：京都 ６／03〜６／05《１》上洛夜行《２》京の都と３６５《３》上諏訪の千人風呂

　有機野菜の流通に携わっている京都の天波さん宅に深夜車で向かいつつ、１年間の日数365という数について様々な考えを巡らす。翌日も京都を動きながら364と365について考える。さらに翌日も帰路の途中、温泉に入りつつ365５について考え続ける。

18：そして1年 ６／13〜６／25 《１》月と地球と１０進法《２》魑魅魍魎との約束《３》ハイジャックに見る数の符号 《４》３６５日目の思い《５》翌日の出会い

　数の累乗を考えながら、再度新宿の地下通路を通る。月と地球の関係や、10進法について思いを巡らせつつ歩くが、ホームレスの人たちや通行人に対して以前とは異なる近しい思いを持つ。高層ビルの最上階から下を見ると、すべての家が自分のホームある感覚になっている。ちょうどアクティブホームレスを始めてから365日目の様々な感慨。そしてさらに翌日の新たな出会い。

19：渋谷区千駄ケ谷 1996／６／24 　　　《１》愛する地球の数の詩(うた)《２》明治神宮

　さらに丸１年後、自分がずっと地球が好きであった事の回想と、地球における数の不思議についての思いを記す。そしてその思いを未来へつなげる事ができる事への感謝と、周囲にいてくれた全てのものへの感謝。 ■